| スキップ 昔あった台所洗剤の コマーシャルみたいに 白髪のおじいちゃん おばあちゃんになって 手をつないで スキップするのが夢でした 嫌だよ、そんなの はずかしいよ あなたは逃げ腰だったけど だからって そんなにあわてなくても いいでしょう？ あなたがもし わたしを置いて 天国に逃げていっても わたしは決して あきらめません いつかきっと あなたを探し当てて 夢をかなえてみせます 雲の上でのスキップも そりゃあ素敵でしょうから ただ、わたしは 方向音痴なので あなたに追いつけるまで 少々時間が かかるかもしれません だからって こんな婆さん知らないよ なあんて とぼけないでくださいね （２００８年『詩とファンタジー』第５号掲載） |