ある日、いつものように、タケシ１号が訪ねてきた。 　でも、何だか様子が変なのだ。 　今日のタケシは、スーツを着ている。しかも、 　オーデコロンの香りなんか漂わせて、カサブランカの 　花束を持っているのだ。 　 　「どうしたの？一体」 　「あのう、上がってもよろしいでしょうか？」 　スーツ姿のタケシは、花束を差し出した。 　「ありがとう。どうぞ、あがって。」 　と、私が家の中に招き入れようとしたとき、階段を 　上ってくる荒い息づかいが聞こえた。 　やってきたのは、黒いTシャツにジーンズの、 　　 　いつものタケシ、いやタケシ１号だった。 　　「やあ、ごめん、ごめん、、、。」